キャッシュレス決済端末「手数料とコスパ」の実態—満足派はわずか3割、導入検討時の着眼点とは？

キャッシュレス決済端末に関する情報メディア「StorePro」は、店舗経営者を対象に「キャッシュレス決済端末の手数料率およびコストパフォーマンス」に関する印象と実態を明らかにしました。

キャッシュレス決済端末の操作性・使いやすさに関する調査結果

今回の調査では、飲食店、美容室、小売店などの現場で端末を実際に使用してきた経営者・運営者を対象に、自由記述形式でフィードバックを収集。その内容をテキストマイニングによって分類・定量化しました。

その結果、「決済手数料に満足している」と回答したユーザーは全体の29.3％にとどまり、約6割が「可もなく不可もなく」といった中立的な印象を持っていることが判明しました。また「不満」と回答した割合も14.2％存在しており、導入を検討する店舗にとって、料金体系の透明性や業種ごとの収益性との兼ね合いが大きな関心事項であることがうかがえます。

「手数料は高く感じるが、利便性には納得」という声が多数

「決済手数料に関して満足している」と回答したのは全体の29.3％でした。一方で「不満がある」としたのは14.2％に留まり、残りの56.5％が「中立」としています。

多くのユーザーが「利便性は高い」「導入メリットはある」としつつも、「低単価の商品では手数料の負担が大きい」といった課題を挙げています。たとえば、1,000円未満の商品を取り扱う業種では、決済手数料が数％でも利益圧迫に直結するため、手数料を価格に転嫁できるかどうかが重要な判断軸となります。

一方、満足派の意見では「無銭飲食のリスクが減る」「売上がデータ化されることで業務効率が上がる」など、手数料以上の価値を感じている姿がうかがえました。

「導入費用ゼロ」「月額費用なし」が好評価—コストパフォーマンスの満足度は43.8％

導入後のコストパフォーマンスについては、43.8％のユーザーが「満足している」と回答しました。これに対し、「不満がある」としたのはわずか8.3％にとどまっており、実際の運用後には比較的良好な印象が持たれていることが分かりました。

満足層からは「初期費用が無料だった」「振込手数料がかからない」「月額費用なしで使える」といった、コストが明確かつシンプルであることへの評価が多く寄せられました。

特にキャンペーン期間中に導入したユーザーからは「リーダー端末の無償提供があった」「前払い機能などの追加機能も便利」といったコメントもあり、各社のプロモーション施策が導入ハードルの低下に寄与している実態がうかがえます。

「中立層」の存在が示す、価格以外の要因—ブランディングや信頼性が意思決定を左右

いずれの項目においても「中立」と回答したユーザーが過半数を占めていました。これは価格や費用面に関する評価だけでなく、操作性、サポート体制、ブランド信頼性といった要素が意思決定に与える影響の大きさを物語っています。

たとえば、「手数料そのものは高いが、他サービスと比較して導入が容易だった」「ブランドの知名度が高く顧客の安心感につながっている」といった声からは、費用対効果を単なる数値ではなく、店舗の運営全体で見ている傾向が感じられます。

導入時にコストだけで判断するのではなく、自店舗の客層や業種との親和性、端末提供企業の信頼性、将来的な拡張性まで視野に入れて選定している経営者が多いと推察できます。

調査概要

調査概要：キャッシュレス決済端末の操作性に関する調査
調査対象：キャッシュレス決済端末の導入経験がある店舗運営経験者310人
調査期間：2024年10月28日~2025年04月14日
調査方法：インターネット調査
調査主体：https://store.cloudil.jp/

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